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​大阪金剛簾

伝統的工芸品として国に認定され(1996年通商産業大臣認定)た『大阪金剛簾』は縦糸に絹糸または綿糸を使い、真竹でヒゴを作り、その節で柄を考えながら編み、錦や緞子の生地で縁を縫い付けていきます。

​ そこには職人の技術とこだわりの美学があり、伝統的技術・技法は現在も継承されています。

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​大阪金剛簾の製造工程  1

1 節とり

​簾になった時に模様となるのが節なので出来上がりをイメージして盛り上がった節を滑らかになるように削りとっていきます。

​2 表皮とり

​表皮(上皮)を皮剥ぎ包丁で削ります。

3 印入れ

大阪金剛簾の製造工程  2

​4 荒割り

​竹割刀を用いて丸竹を半分また半分と幅3cm程度に割っていきます。

5  小割

竹割刀を用いて1cm5mm 幅にします。

​6 へぎ 皮身分け

​小割した竹を竹割刀で皮側と身側に二分し。皮側の厚さを1.5mmに揃えます。

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製造工程7-9_ol.jpg

​大阪金剛簾の製造工程 3

​7  ひご作り

​商品にもよりますが、1~2mm程度のひごを作ります。

​8  編み上げ

​印入れのマークに注意しながら順番を間違わないように一本づつ手で編み機に挿入し編み上げます。

​9  つめ切り

編み上げた状態の簾は節を山型に揃えて編むことにより、簾の両端が凸凹になります。これを爪切り鋏​で両端を切断し整えます。

​大阪金剛簾の製造工程 4

​10  錦の断裁

緞子(織物生地)を簾の種類、用途、大きさに応じて​寸法を合わせて裁断します。

​11  縁折り

​裁断された縁を使用する位置の寸法に合わせ、約5mm 折込み、更に二つ折りします。

​12  縁付け
 

簾を天井から吊るして縫い合わせを行い、表裏二人で息を合わせて縫い付けます。

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​13  仕上げ~完成

​房と金具を釣り合うように取り付けます。竹ひごは艶良く仕上がっているか、節目の山型が揃っているか、寸法の狂いが無いか等を丹念調べて完成です。

​大阪金剛簾と呼べるすだれとは

 金剛山を近くに望む地域の生産者が、付近の山々の真竹を原材料に使い、受け継がれた製造方法で作られた簾だけが「大阪金剛簾」と呼ぶことができます。神社仏閣の御翠簾や、一般家庭でも夏の風物詩として愛用されている御座敷簾が代表的です。室内の空気の流れを遮らず、見た目にも涼しさを演出し、清々しさが漂う日本の住環境の歴史を伝える生活用品です。使用する場所等で仕様で種類が変わります。

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